
ダージリン・ヒマラヤン鉄道の沿線風景
シリグリジャンクション付近


コルカタから夜行列車でニュー・ジャルパイグリに到着し、そこからタクシーに分乗して列車を追っかけて撮影しました。最初の撮影はここシリグリジャンクションでした。1881年の開業当時はここが始発駅でしたが、1961年にニュー・ジャルパイグリ(NJP)駅が新設され、インド各地からの広軌列車が直通するようになり、徐々にDHRの始発はNJPに移行しました。
第一ループ


スークナ(Sukna)~ラントン(Rangtong/Rongtong)間にあったループ線です。当時第一ループと呼ばれダージリン・ヒマラヤン鉄道最初のループ線でしたが、1991年の洪水での土砂崩れにより撤去され現存していません。現在は第二ループが第一ループと呼ばれています。
給水ポイント


ラントン(Rangtong/Rongtong)~ティンダリア(Tindharia)間で山岳地帯に入ります。B形機関車の水タンク容量はこの程度の大きさの機関車では平均的な約1.5~1.8t(資料による)とされています。しかし途中の給水ポイントで、本格的な山岳線区間の最初に給水していました。
第二ループ(チュナバッティ・ループ/現第一ループ)


ラントン(Rangtong/Rongtong)~ティンダリア(Tindharia)間にある二つ目の第二ループは現在チュナバッティ・ループ(Chunabhatti loop)または第一ループと呼ばれています。ループの真ん中には児童公園(Chunabhatti Children’s Park)があり周囲にも家屋があるので全体を見通すことは、できなくなっているようです。
クルセオン市街


クルセオン(Kurseong)は西ベンガル州ダージリン県に位置し、ダージリン・ヒマラヤン鉄道の中間で最大の街です。周辺農村や茶園の行政・商業の中心。市場や学校、病院などの都市機能があり、イギリス統治時代からミッション系学校が設立され、現在も寄宿学校や教育機関が多いことから「学校の町」とも呼ばれます。駅はスイッチバック式の行き止まり構造で、給水や機関車交換が行われました。ダージリンに向け出発した列車は商店街の軒先をかすめるように通過していきます。雨上がりでは空転しないように前方に二人が手で砂を撒きながら進んでいきます。
バタシア・ループ




バタシア・ループはグーム(Ghum)~ダージリン間にある標高7000ft(約2134m)地点のダージリン・ヒマラヤン鉄道最大のループです。この鉄道の最高標高地点はグーム駅で7407ft(2258m)で、そこからやや下がった地点ですが、ヒマラヤの山々が眺望でき、ダージリンの街が下に見えます。1978年当時はループ線の真ん中は何も無い広場でしたが、1995年にグルカ兵戦没者慰霊碑ができて、整備されています。
その他の沿線




マイクロバスで追いかけて撮影すると、厳密には途中のどこかわからないところが多くあります。おおよそ道路に沿って右左の位置変えながら進んでいき、スイッチバックの個所などは時間がかかりますので、容易に追い越してまた撮影することが可能でした。1978年当時ニュー・ジャルパイグリからダージリンまでの所要時間は6時間45分、ダージリンからは7時間30分で、1日2往復、他にクルセオンからダージリンが1往復、ニュー・ジャルパイグリからシリグリジャンクションの区間列車がありました。