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ダージリン・ヒマラヤン鉄道の蒸気機関車

B形蒸気機関車

DHR B形蒸気機関車1 DHR B形蒸気機関車2
DHR B形蒸気機関車3 DHR B形蒸気機関車4

特徴のある外見をもつこの機関車は、複数名の乗務員で運転されます。砂箱は煙室扉の前にあり、勾配区間では左右二人で砂を取り出して線路に撒きます。石炭は運転台前の炭庫にブロック状で積み、走行中に炭庫の上でハンマーで細かく砕いて運転台側へ落とします。機関士座席は左側で、日本と同じ左側通行です。運転台には横風よけ板を備える機(803号)や、巻き上げ式の風よけ布を装備する機もあり、この布はバック運転時に使用されるようです。なお稼働状況については2006年時点での情報しか確認出来ませんでしたので、2025年では変わっている可能性があります。

B形 783号

DHR B形783号1 DHR B形783号ナンバープレート

シャープ・スチュワートのアトラス工場で1899年に製造されましたが、製造所銘板は確認できませんでした。2006年時点ではティンダリア工場で台枠のみ保管されていたようですが、現状は不明です。

B形 785号

DHR B形785号1 DHR B形785号ナンバープレート

シャープ・スチュワートのアトラス工場で1903年に製造されました。現在は、インド北部ウッタラーカンド州の州都デラドゥン(Dehradun)駅前に保存されています(位置:Google地図)。

B形 788号

DHR B形788号 DHR B形788号ナンバープレート

ノース・ブリティッシュで1913年に製造されました。ノース・ブリティッシュは1903年にグラスゴーで機関車を製造していた、シャープ・スチュワート、ニールソン・リード、ダブスが合併して成立した会社で、それぞれアトラス工場、ハイドパーク工場、クイーンズパーク工場をそれぞれ持っていました。788号は製造所銘板がありませんので、どの工場で製造したかは不明です。この機関車は現在も稼働していると思われます。

B形 790号

DHR B形790号

ノース・ブリティッシュで1914年に製造されました。2000年にニュー・ジャルパイグリで確認されましたが、現在は廃車となっています。

B形 791号

DHR B形791号
DHR B形791号ナンバープレート1 DHR B形791号ナンバープレート2

ノース・ブリティッシュのアトラス工場で1914年に製造。左右に番号板があり、右側はデーヴァナーガリー文字(ヒンディー語)の「बी(bī)」=ラテン文字の「B」を表す表記、左側はラテン文字の「B」です。製造所銘板は左右とも同一で、加えてティンダリア工場で1963年に台枠更新を行った銘板も付きます。この機関車は現在も稼働していると思われます。

B形 799号

DHR B形799号1 DHR B形799号2

1925年ノース・ブリティッシュの製造です。廃車後はニューデリーのインド鉄道本部(Rail Bhawan)で展示されましたが、2021年に同じニューデリー市内の国立鉄道博物館に移動して展示されています(位置:Google地図)。

B形 802号

DHR B形802号

ノース・ブリティッシュのクイーンズパーク工場で1927年に製造されました。現在も稼働していると思われます。

B形 803号

DHR B形803号1 DHR B形803号ナンバープレート

ノース・ブリティッシュのクイーンズパーク工場で1925年に製造されました。現在は廃車のうえ、北部鉄道・モラダバード管区長事務所(DRMオフィス)で保存展示されています(位置:Google地図)。