
ラ・カルロッタ製糖工場鉄道
Central Azucarera de La Carlota, Inc.(CACI)
1916年、アメリカの植民地時代に創業したこの老舗製糖工場は、一時期フィリピン最大級の製糖会社の一つとして、地域の経済やインフラに大きな影響を及ぼしました。 現在では、サトウキビの栽培から砂糖の製造までを一貫して行う、中規模ながらも重要な製糖工場の一つとして2025年現在も「URC La Carlota」としてユニバーサル・ロビーナ・コーポレーション(URC)傘下で稼働中です。1983年当時には、農園と工場のあいだを結ぶ鉄道が網の目のように張り巡らされており、その総延長はおよそ70〜80キロメートルに達していたと推定されます。稼働していた蒸気機関車は、1919年製の100号機をはじめ、1920年代に製造された軸配置0-C-0のタンク式機関車でした。これらは、アメリカのボールドウィン社製で、バガス(サトウキビの絞りかすをブロック状に固めたもの)に重油を併用した燃料で運転されていました。
100号蒸気機関車

103号蒸気機関車


104号蒸気機関車

107号蒸気機関車

108号蒸気機関車


10号ディーゼル機関車

モーターカー


貨車脱線と復旧作業




水牛が引く貨車

1983年当時の工場周辺鉄道路線を示した地図
