台湾600→D96→DT560蒸気機関車
600形は1920年(大正9年)と1921年(大正10年)に各7輌、合計14輌アルコ・スケネクタディ工場(ALCO Schenectady)で製造された、2-8-0テンダー機関車です。1920年頃は8620形と9600形が大量増備される時期で、国内工場に余力がなく生産できないため、9600形の基本設計図をアルコに送り製造されたのが、この機関車です。アルコ9600とも呼ばれますが、アメリカ形の外見で見た目の違いは大きいです。また、613号(DT564)は製造当初から微粉炭燃焼装置を搭載していました。1920年頃は各国が微粉炭を使用する機関車の研究を行っていた時期で、日本でも同じくアルコ製造の8913形にLopulco式を搭載して試験を行いました。この装置は石炭を機関車上で粉状になるまで砕き、火室に蒸気力で噴射するというものです。完全燃焼で燃焼効率が上がり、黒煙防止が期待でき、また機関助士を投炭の重労働から解放できるというものでした。台湾総督府では他の4輌の600形にも微粉炭燃焼装置を取り付けましたが、粉状の石炭が湿気を吸って固まり易く、石炭噴射をうまく制御しないと粉塵爆発を起こす恐れがありました。実際に事故が多発したため、1927年(昭和2年)と1934年(昭和9年)に手焚きに戻されました。空気制動機の取り付けや運転台を他の機関車と合わせるため左側への変更などが行われ、1937年(昭和12年)の形式名称改正でD96形となり、戦後DT560形となりました。現在、DT561が苗栗火車頭園区に保存されています。
600→D96→DT560蒸気機関車 諸元
| シリンダ直径×行程(mm) | 508×610 | 全長(mm) | 16,291 |
|---|---|---|---|
| 缶圧力(kg/cm²) | 12.7 | 全幅(mm) | 2,591 |
| 火格子面積(m²) | 3.15 | 全高(mm) | 3,747 |
| 全伝熱面積(m²) | 163.34 | 缶中心線高(mm) | 2,591 |
| 機関車運転重量(t) | 60.76 | 動輪上重量(t) | 53.24 |
| 炭水車運転重量(t) | 30.38 | 動輪直径(mm) | 1,245 |
| 燃料搭載量(t) | 2.9 | 最大軸重(t) | 15.31 |
| 水槽容量(m³) | 12.27 | 軸配置 | 2-8-0 |