C54形蒸気機関車

C51形の後継機は用途により主要幹線用と亜幹線用に分岐し、そこで登場したのが主要幹線用のC53形と亜幹線用のC54形です。昭和6年(1931年)に汽車製造と川崎で17輌製造されました。C51形の近代化した形式ですが、後に登場した機関車の形態と比較すると、発展の過程のちょうど中間に位置していて、古い面影と近代形を混ぜ合わせたような外見となっています。この機関車は車体を軽量化したことが裏目に出て、空転が多いなどの問題があり、また戦争中には部品の不良による故障が多発したため、戦後すぐ全機廃車になる予定となりました。しかし製造してからの期間が余り経過していないこともあり、特に不良の半数を廃車し、残りを更新修繕して、昭和37年(1962年)まで使用されました。廃車も早く、その存在は地味であったことから、残念ながら現存する保存機はありません。
C54形 諸元
軸配置 | 4-6-2 | 動輪直径(mm) | 1,750 |
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機関車運転整備重量(t) | 65.3 | 軸重最大(t) | 13.42 |
炭水車運転整備重量(t) | 49.0 | 缶圧力(kg/cm²) | 14.00 |
全伝熱面積(m²) | 168.3 | シリンダ直径×行程(mm) | 510×660 |
火格子面積(m²) | 2.53 | 全長(mm) | 20,375 |
ボイラー水容量(m³) | 6.2 | 全高(mm) | 3,945 |
水タンク容量(m³) | 17.0 | 機関車長(mm) | 13,035 |
燃料搭載量(t) | 12.0 | 炭水車長(mm) | 7,340 |
動輪上重量(t) | 42.00 | 缶中心線高(mm) | 2,400 |